個人事業者、小規模法人の会計業務

会計

個人事業者、小規模法人の会計業務

一般的なスケジュール
例)3月決算の従業員10名未満の中小企業編

1月【睦月】

・固定資産税の償却資産に関する申告
固定資産税とは土地や減価償却資産などについてかかる税金のことで、そのうち償却資産とは土地や建物以外の事業用の資産を意味します。例えば新品のコピー機や工場の機械などが償却資産に含まれる場合が多いです。税法では毎年1/1時点で持っているこの償却資産の内容を1/31までに役所に届け出る必要があるのです。1月はまずこれを行います。

・源泉所得税の納付
源泉徴収という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは各人の所得税を12分割したものを毎月の給料から天引きすることを意味します。経理で言えばこれを源泉所得税と呼びます。本来であれば毎月の分を翌月10日までに納付しなければならないのですが、従業員数が常時9人よりも少ない企業の場合は、半年ごとにまとめて納付すればいいので、1月と7月にこの業務を行います。

・法定調書及び給与支払報告書の提出
法定調書とは法律で定められた税務上重要な書類のことです。例えば源泉徴収票や不動産の使用料等の支払調書などです。よってこの場合の給与支払報告書とは源泉徴収票と考えて問題ありません。これも翌年の1/31までに税務署に提出しなくてはいけません。

3月【弥生】

・実地棚卸
実地棚卸とは決算前に販売目的で持っている資産=棚卸資産の現物を数えたり、点検したりして、その残高を明らかにする業務です。経理としてはこの数字を管理する仕事をすることが多いですが、10人未満の企業だと、従業員全員でやることが多いでしょう。

4月【卯月】

・決算整理仕訳
3月で実地棚卸をし、決算の会計業務をそこで一度締め切って、5月の税務業務や株主総会に備えて数字を整理する、前段階がこの決算整理仕訳です。減価償却費や勘定科目の整理などをいったん行います。

・財務諸表の作成
財務諸表とは貸借対照表や、損益計算書、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書を指します。決算整理仕訳の内容をもとに作成します。

5月【皐月】

・法人税、法人住民税、法人事業税の確定申告と納付
法人税の確定申告は期末から2か月以内に税務署に必要書類を提出しなければなりません。また住民税や事業税は地方税なので、これもまた同じく期末から2か月以内に提出しなければなりません。

・消費税の確定申告と納付
消費税に関しても法人税と同じ理由でこの時期に申告と納付を行います。

・招集通知の送付
財務諸表の作成が終わったら、その年の株主総会の時期です。この1週間前までに「株主総会をします」という旨の通知を株主に送ります。

6月【水無月】

・株主総会

■c)7月から9月まで

7月【文月】

・源泉所得税の納付
1月に行ったのと同じ業務を行います。

・健康保険、厚生年金保険の定時決定
健康保険や厚生年金保険の保険料は毎月の給料から差し引いて支払います。事業主は7/10までに、7/1現在の4月から6月までの社会保険料(健康保険や厚生年金保険のこと)の合計を日本年金機構(年金事務所)に提出しなければなりません。これをもとに年金事務所は9月以降の保険料を決定します。

・労災保険、雇用保険の年度更新
6/1~7/10の間に、労災保険と雇用保険の前年度の既に支払った保険料と、その年の支払うであろう保険料を申告し、納付します。

11月【霜月】

・消費税の中間報告
年間で納める消費税が48万円を超える企業は、消費税額に応じて中間報告を行わなければなりません。この記事では年間1回を想定していますが、その場合の消費税は48万円以上400万円以下の場合です。中間報告の内容は「各中間申告の対象となる課税期間の末日の翌日から2月以内」となっています。「各中間報告の対象となる課税期間の末日の翌日」は3月決算の企業の場合10/1ですので、それから2か月以内、12/1までにこの手続きを終える必要があります。

12月【師走】

・年末調整事務
その年の1月から12月に支払った所得税のうち、支払額の過不足を調整するのが年末調整です。会社員の所得税の計算は前年度の所得を参考にして計算しているので、当該年度に扶養家族が増えたりすると実際に支払うべき所得税よりも余分に支払っていることになります。これを年末調整によって還付するわけです。

■まとめ|1年に一度しかないから覚えられない!

ここで紹介した経理が担当する税務業務・決算業務はたいてい1年に一度しかありません。そのため行き当たりばったりで対処していてはいつまでたっても全体像もわからず、実際の業務も身につきません。そのためこの記事を参考にして、その業務が発生するひと月前くらいから事前に勉強していれば、よりスムーズに業務を行えるばかりか、内容も頭に入ってきて、プラスアルファの働きもできるでしょう。ビジネスの鉄則は「準備」。これは会計業務でも同じです。

「準備」といえば、作業効率を上げるための「準備」こそ何よりも先にやるべきことだと思います。日々の業務を圧倒的に改善し、バックオフィス業務をより快適に、より効率的にする為に「経営ハッカー」編集部では、クラウド会計ソフトを活用することをオススメします。この際、経理業務を全自動化してみてはいかがでしょうか?

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